本日のニュース(5月27日) 悪質タックル 試合中の立件、判断難しく

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悪質タックル 試合中の立件、判断難しく

 

悪質な反則行為は、なぜ起こったのか。関西学院大側は日本大側の第三者機関による真相究明には限界があるとし、最終的な判断を捜査機関の手に委ねた。警視庁は今後、関係者への聴き取りなど本格的な捜査に乗り出すとみられるが、前例の少ないスポーツ中の行為の立件に慎重な声もある。専門家は「事件の背景を含めた客観的な検証が必要だ」と指摘する。

 反則行為をめぐっては、被害者側が21日に被害届を提出。この日の会見では、負傷した選手の父親、奥野康俊さんが被害届の取り下げはしないとした上で、誠意ある謝罪をした日大選手に対し、寛大な処分を求める嘆願書を東京地検に提出する意向も明かした。スポーツ法学に詳しい辻口信良弁護士は「捜査で指導者による反則行為の指示が明らかになれば、嘆願書が検察の判断に影響する可能性は十分にある」と分析する。

 ただ、自治性が尊重されるスポーツの現場への介入には、捜査当局も慎重な構えを見せる。ある捜査幹部は「試合中の行為を刑事事件として扱った例は少なく、立件の判断は難しい」と説明。今後の捜査は当該選手や井上奨前コーチ、内田正人前監督らへの個別の聴取が中心になるとみられるが、「両チームの他の選手や審判など、関係者全員に話を聴いて総合的に判断する必要がある」とする。

 反則行為の背景となった部内の人間関係や、組織風土の解明も不可欠だ。

 スポーツ法政策研究会事務局長の西脇威夫(たけお)弁護士は「過去に同様の指示があったかなど、時間軸を遡(さかのぼ)って検証する必要がある」と指摘。スポーツや部活動中の事故に詳しい岩熊豊和弁護士は「学生スポーツという特異な環境の中で、指導者によるパワハラが存在していた可能性もある」とし、「選手がなぜ追い詰められたのか、動機面の解明も重要だ」と話した。

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